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チタA5:田町駅

△運用を終え、田町車両センターを目指す185系

 

 185系は、1981(昭和56)年に登場した直流特急型電車である。特急電車でありながら普通列車の運用もこなすという、前代未聞の運用を始めた車両で、デザインは関西地方で運転されていた117系を基にした。登場当初は白地に緑の斜めストライプという、国鉄らしからぬ斬新なデザインで注目を集めた。

 

 外観だけでなく、走行システムも117系譲りであり、最高速度が117系と一緒というのもネタではなくマジである(185系の最高速度は110km/h。ただし、117系のJR西日本車は最高速度が115km/hであり、特急より新快速のほうが速いことが実証されてしまった)。ご丁寧にパンタグラフの搭載位置まで合わせている(117系、185系ともにM'車ではなくM車の東京側に搭載)。


●0番台

 185系の暖地形で、登場当初は田町電車区に配置された。当初は急行「伊豆」で運転されていたが、1981年7月に全車115両が出そろうと、エル特急「踊り子」に充当され、153系などの急行電車を駆逐した。

 一方で、ラッシュ時間帯をはずして普通列車としての運用もあったが、いかんせん2扉では乗降に時間がかかり、遅延を招く元となってしまった。しかし、何を思ったのかこの普通列車運用は息が長く、2013(平成25)年3月改正になってようやく終止符が打たれた。鉄的にはマニアックな列車がまた一つ減ったという見方ができなくもない。

チタA8/浜松町駅

△2010(平成22)年に登場した、リバイバル塗装。

登場時はこのような緑の斜めストライプであった。


●200番台

 1981年の年末に登場した、185系の耐寒耐雪装備+横軽対策車である。傍から見れば0番台とほとんど一緒だが、ヘッドマークの下の通風孔が塞がれているのが特徴。

 

 登場当初は上野駅から東北新幹線の大宮駅までのつなぎ列車である「新幹線リレー号」で運用されていたが、1985(昭和60)年の東北新幹線上野開業によってお役御免となる。その後、「首都圏近郊の特急の名称を『新特急』とする」という、今考えても、なぜ分けるのか意味がわからない区分の列車「新特急谷川」、「新特急あかぎ」、「新特急草津」、「新特急なすの」に充当されることになる。

 

 2010年になって「特急 草津」の「草津」の愛称が使われ始めて50周年となることを記念し、一部の車両が往年の名列車80系と157系の塗装を模したものに変更された。

オオOM08/浦和駅

△200番台のリニュ塗装。田町車とは色が異なる。

現在この編成は157系風の塗装に変更されている。