トップ>鉄道写真>特急型・急行型車両>285系

 

 

3000番台/岡山駅

△3時間遅れで岡山に到着したサンライズエクスプレス。

 

 285系は、JR西日本とJR東海が1998(平成10)年に製造した直流特急型電車である。当時、既に斜陽化していたビジネス用の夜行寝台列車であったが、高額な客単価が見込めることから寝台列車の生き残りをかけて開発された、日本初の寝台列車専用電車である。

 寝台電車としては、国鉄時代に開発された581・583系が先陣を切っているが、581・583系は夜は寝台列車、昼は昼行特急として二足のわらじをはき、結果として昼に使うも夜に使うも中途半端な車両となってしまったことに対し、本系列は先述の通り、夜間の寝台列車に特化している。

 

 愛称は「サンライズエクスプレス」であり、使用される特急にも「サンライズ出雲」、「サンライズ瀬戸」と愛称が入っている。なお、「出雲」、「瀬戸」は共にブルートレインであったが、「出雲」に関しては「サンライズ出雲」とは京都以西の走行経路が大幅に異なる。(出雲:山陰本線-東海道本線 に対し、 サンライズ出雲:山陰本線-伯備線-山陽本線-東海道本線)

 車両の開発にあたっては、「出雲」、「瀬戸」用の客車を保有していたJR西日本主導で行われたが、東海管内を走行する関係からか、JR東海も「285系3000番台」として本系列を所有する(JR西日本車は285系0番台)。0番台は車番のフォントがJR西日本標準のゴナに対し、3000番台は車番のフォントが国鉄からの車番フォントとなっている。内装には住宅会社のミサワホームが担当し、従来のブルートレインよりも洗練された内装となっている。また、個室にはテンキーロックが装備されており、プライバシーにも配慮されている。

 

 なお、JR西日本所有の0番台は後藤総合車両所出雲支所に配置され、JR東海の3000番台は大垣車両区に配置されているが、検査も含めて後藤総合車両所出雲支所に委託されている。また、0番台と3000番台で運用の差異はない。

 運用は出雲市駅-(サンライズ出雲)-東京駅-(サンライズ瀬戸)-高松駅-(サンライズ瀬戸)-東京駅-(サンライズ出雲)-出雲市駅で一巡している。

  

 最高速度は130km/h。東京発最後の寝台特急として、深夜の東海道本線を今日も文字通り爆走している。

△サンライズエクスプレスのロゴマーク。