△草津線を行く、日本最後の原色113系となったキトC10編成。
1963(昭和38)年に国鉄が開発した、直流近郊型電車です。東海道本線や山陽本線を始め、さまざまな路線に投入されました。
そのため、基本形である0番台のほかに、寒冷地用の700番台と800番台、地下鉄仕様の1000・1000’番台、0番台の改良型の2000番台他、高速対応車など、番台区分やご当地カラーが多いのも特徴です。
国鉄時代のデフォルトともいえる東海顔とともに多くの地域(東海道・山陽線沿線)で見られましたが、近年は淘汰が進み、今や残るはJR西日本車とJR四国車のみとなっています。
本形式の基本番台。外観的には111系と特に相違ないが、クハの雨どいが乗務員扉の上まで延長され、乗務員扉上の水切りが廃止されている。付随車の車番は111系からの続番となっている。
一方で、モハはまったくの新形式となる「モハ112」と「モハ113」。主電動機を111系のMT46からMT54に変更し、出力増強を図った。
△0番台の高速化対応車、5000番台の湘南色。
ある意味、登場時の面影が最も残っているのかもしれません。
湖西線開業に伴い増備されたグループで、本形式の耐寒地仕様。113系では唯一シャッター式のタイフォンを装備するのが外観上の特徴であるほか、スノープロウの設置や側扉の半自動扱いが可能であるなど、113系というよりはむしろ115系に似通った特徴を持つ。
新製から近年まで、ほぼ一貫して京都地区で運用されていたが、最近は転配によって広島地区での定期運用も出てきた。
△多くの113系に見られた、「湘南色」。こちらは前面窓が金属支持。
△フロントガラスの支持が黒HゴムとなっているキトL13編成。
高速化改造により5700番台となっている。
△広島地区では瀬戸内色に塗り替えられた車両もある。
こうなると、115系とはフロントガラスの鉄仮面で見分けるしかなくなってしまう。
横須賀・総武快速線の地下区間開業を機に投入されたグループ。室内を難燃基準に基づいた素材で制作したほか、モハの機器などには発火防止策が施されている。
開業直前に保安装置をATCとすることが決定し、急遽ATC機器が搭載された。このATC搭載車を、非搭載車と区別するために「1000'番台」と呼ぶ。1000'番台は、クハのタイフォンの位置が下方に移設されており、判別は容易である。
△「スカ色」こと「横須賀色」の113系1000番台。
おもに東京近郊(晩年は千葉)で見られましたが、現在は形式消滅。タイフォンの位置が他と異なるのが特徴。
0番台の直接の後継車種となるグループ。シートピッチ拡大とそれに伴う窓割りの変更が行われている。
△スカ色の2000番台。よく見ると湘南色とは色の他、塗り分けの線が異なる。
△先頭車は2000番台、中間車は0番台な広島N40色。
近年、京都から転属した車両で、ホイッスルの位置が生粋の広島車とは異なります。
(そもそも、広島に113系はほとんどいなかったんですがw)
草津線開業に伴う700番台の増備車として投入された。2000番台の車体構造を基に、700番台と同様の耐寒・耐雪装備を施している。
△2700番台の高速化対応車、7700番台。
JR西日本では、内装を223系並みにした「N40体質改善工事」を施工。色も塗り直され「カフェオレ色」に。
写真は、改造内容を少し簡素化した「N30車」。屋根の張り上げがなく、窓サッシが元のままです。
JR四国では、111系の老朽化に伴い、JR東日本から余剰となった113系を購入し、大改造の上投入した。種車は0番台で、ヘッドライトの増設や前面幕の移設、塗装変更、屋根の張り上げ化、パンタグラフの増設と改造内容は多岐にわたる。
△上の、JR西のN40改造が好評だったため、JR四国でも改造を施したとか。
その範囲は塗り替えとアコモ改造に留まらず、フロントにまで及んでいます。
△JR四国の113系ピンク編成
特徴的な顔も相まって、ピンクはピンクでも「真ピンク」なのが印象に残ります。
△JR四国の113系で最も強烈だと思われる、イエロー編成。
朝日があたってさらにまぶしく。