△終点多気駅へ向けて快走するキハ11
キハ11は、1988(昭和63)年に登場した、JR東海の一般形気動車である。 老朽化が進みに進んでいた、国鉄の旧型気動車を置き換えることと、ワンマン運転の拡大を目的として投入された。同型車が東海交通事業にも所属し、こちらは200番台を名乗る。
全国津々浦々で大増殖した典型的な軽快ディーゼルカーそのもので、中身をJR東海向け設計している…ということくらいしか特筆することがない。
つまり、超汎用車である。
△今後、置き換えが予定されている0番台
キハ11の中では最初に登場し、登場以来ずっと紀勢線・参宮線・名松線で運用されている。トイレがないため、紀勢線多気以南で2両以上の編成を組む時は必ずキハ11-300番台と連結される、経済的なのかそうでないのかよくわからない車両である。
今後、キハ25による置き換えが予定されている。
●100番台
△外観上の差異は0番台とほとんどない
キハ11のうち、乗降扉周辺の耐寒構造を強化した形式である。トイレはなく、在来のキハ40系とは営業運転での混結ができないため、高山本線の長距離運用では用いられなかった(回送運転では混結の実績もある模様)。
●300番台
△多気駅で昼寝するキハ11-300
キハ11の中では唯一のステンレス車で、側面の帯や、貫通扉上部に設置されたヘッドライトなどが特徴。トイレもついて、紀勢線の長距離運用にも引っ張りだこなど、軒並みチープに見えがちなキハ11の中ではエリート車である。(よくよく考えると、他社ではキハ110系とかキハ120形等、このくらいの装備を持つ車両は結構多い気もするが…)
ステンレス製であることが幸いし、今後も置き換え予定なく運用される見込みである。