△2000(平成12)年に復活した、登場当初の国鉄急行色。
キハ66系は、国鉄が1974(昭和49)年から製造した、一般形気動車である。当初は筑豊本線の新幹線連絡輸送用として投入され、同線が電化された後は大村線や長崎本線、佐世保線に転用され、現在に至る。
117系のような窓割りの側面や、キハ181系でも採用された大出力エンジンが特徴で、当初から冷房装置を装備するなど、かなりクオリティの高い車両となっているが、逼迫する国鉄財政と過大な自重から、幅広い路線への投入は見送られた。以降の地方非電化路線の近代化は、キハ66よりも大幅に性能をデチューンしたキハ40系まで待つことになる。
内装は転換クロスシートであり、居住性が大幅に向上した。ちなみに当時、転換クロスシートを採用した国鉄車両と言えば新幹線の0系くらいのものであり、急行形であるキハ58系をもはるかに凌駕するレベルの接客設備となっている。
これだけの高品質な車両に仕上がった一方で、結局キハ66系は登場から現在まで一貫して九州地区で運用されているが、国鉄としては珍しく地域に特化した高性能車として開発されたことを如実に表した結果となっている。
△長崎地区で多く見られる、シーサイドライナー色。