△長距離運用もこなすE233系。
首都圏の103系や113系などの旧型車両を一通り置き換えたJR東日本は、さらに中央線などで運転されていた201系の置き換えにも着手した。その際、E231系を基に機器の二重化や補強を施し、"故障・障害に強い車両"を実現している。
JR東日本の営業用車両としては初めてフルカラーLEDによる行き先表示を採用し、単に種別・行き先以外にも停車駅表示や「各駅停車」などのきめ細やかな情報提供が可能となった。
デザインは全体的に似ているが、塗り分けや内装など細部が異なり、番台区分がカオス化している。
本系列の中では最も早くに投入された。豊田車両センターに配置され、中央快速線、青梅線、五日市線などで運用されている。中央快速線は列車種別が多く、本系列のフルカラーLEDのメリットが早速活かされている。各車両の4扉のうち3枚を締切扱いとすることができる「3/4スイッチ」や、半自動スイッチが設置されるなど、冬場は雪となることもある中央線沿線の気候などを考慮した装備を持つ。
2006(平成18)年に登場し、猛烈な勢いで201系を駆逐していった。JR東日本の経済力が一発でわかる車両である。
△中央特快で西に突き進むE233系0番台。
オレンジの帯を巻き、他の番台とは塗り分けが異なる。
「走ルンです」こと209系0番台を置き換えるために登場した。0番台とは塗り分けが異なるほか、ドア横の半自動スイッチがないことなどが異なる。また、209系では10両中1両が6扉車であったが、本グループではすべて4扉車である。209系にも装備されていたホーム検知装置は引き続き装備されたほか、保安装置はD-ATCになり、6号車の床下には非常用ハシゴを設置するなど、より安全性を高めた車両となっている。
2006(平成18)年に登場し、猛烈な勢いで209系を駆逐していった。JR東日本の経済力が一発でわかr(ry
△京浜東北線仕様のE233系1000番台。
0番台とは列車番号表示の位置も変更されている。
東海道線用のE233系である。もともとは鎌倉車両センター所属のE217系が機器更新工事で長期離脱する際、東海道線に出張していたE217系をスカ線に呼び戻した結果、足りなくなった東海道線の車両の穴埋めとして国府津車両センターに投入された。
2007(平成19)年に基本+増結編成が初登場し、2010(平成22)年に第2編成が投入されるという、至ってスローモーかつ少数派なグループであった。
車内の情報提供ディスプレイはE231系と合わせるためか、LED表示に逆戻りしているが、本系列初のグリーン車が登場するなど、E231系に交じって運転されていた。
△生粋の国府津車であるコツE02編成。
ところが、2011年度、田町車両センターの211系の置き換えが始まり状況が一変した。
それまで少数派であった本系列が大量増備され、瞬く間に211系を駆逐した。田町車は先に投入された国府津車を基本としながらも、SIVを搭載する車両の関係で、電動車の連結位置が若干変えられるなどしている。
△一気に増殖したE233系3000番台。
田町車はのちに国府津車両センターに転属した。